【京町家リノベ】実はガレージハウスに最適?!町家リノベと建蔽率のバグ
屋根のあるインナーガレージハウスが欲しいけど、建ぺい率のせいで外ガレージの家しか提案してもらえないクマ…
クマくん、そんな君に朗報だよ。町家は元から敷地いっぱいに建っているから、リノベーションすれば、車2台が入るガレージハウスだって作れちゃうんだ!
ほ、本当クマか?!詳しく教えろクマ!
新築でインナーガレージは難しい
以前、「【京町家リノベ】町家で住宅ローンを使う!注意点は?」の記事で紹介したのですが、家屋には「建蔽率」というものがあります。
建蔽率とは、「土地の大きさに対して、建物を建ててもいい大きさの割合」のことですが、 新築の住宅用地だと、50〜60%がほとんどです。
景観政策が厳しいところだと、40%なんてことも…
つまり、100㎡の土地を買っても、約半分しか家を建てることはできないということ。
残りの半分に、車を外置きすることになります。
そこにカーポートをつけて…とやっていくと、なんだか思っていたのと違う家になっていくような…
車が2台入るインナーガレージハウスを建てようと思うと、土地がめちゃくちゃ広くないとできません。
町家の建ぺい率は80〜90%くらいある!
私たちが家を建てるにあたって求めた条件は
- 地下鉄沿線であること
- 車が2台入るインナーガレージハウスが建てられること
- リノベーション代込みで,月15万円以内の返済額になること
という無茶な条件でした。
前述のように、ガレージハウスを建てるには,大きな土地が必要です。
しかし,土地に掘り出し物はない,というように,地価というのは相場が決まっています。
京都市内は地価が爆高いです(地下鉄沿線だと1坪100万円前後します)。
普通のサラリーマンが買える土地の大きさは,せいぜい100㎡(30坪前後)が限界。
そんな土地を買って、建蔽率が60%となれば,1階部分をインナーガレージにしてしまうと,人が暮らすスペースなんてとれません。
そこで,町家です。
町家は、「建築基準法」制定以前に建てられた建物であるがゆえに、もともと土地に対して80〜90%ほど大きさの建物が建っています。
骨格を壊さずにリノベーションすれば,車を入れても,人が悠々と暮らせます。
しかも,新築とはちがって、風情ある町家の建物が付いた状態で買えるのです。
素晴らしい活用法ではないでしょうか。
実際、1階部分をぶち抜いて車庫にしている町家を、京都市内ではたくさん見かけます。
インナーガレージハウスの素体になりそうな町家を探すには根気が必要
今やお宿バブルで、そもそも町家なんて買えない…という声が聞こえてきそうですが、実はこの度のコロナ禍により、観光客がぱたりと止んだ京都で、町家の価格はすこしずつ落ちています。
たしかに、一等地や間口がとても広い町家なら、もちろん億はくだらないと思います。
しかし、親族から受け継いだ空き家を手放したいという普通の町家オーナーもたくさんいるのが現実です。
(ただ正直、前面道路が4メートル以上ないと、車庫入れが難しいですが…笑)
SUUMOなどのアプリで探すと、意外なほど多くの町家物件に出会えます。
また、町家や面白い建物にフィーチャーした不動産屋さんのサイトがたくさん出てきています。
(インナーガレージハウスにこだわらなければ、超可愛いお家がこんなお値段で?!というレベルで見つかります。)
以下に、素敵な不動産屋さんを紹介します。
正直、毎日眺めているだけでも楽しいです(笑)
ただ、インナーガレージハウスの素体となる町家を探すには、不動産屋さんはもちろん、工務店との連携が欠かせません。
素体となる町家を探せたとしても、希望する形に施工が可能かどうか、設計士の方に見てもらう必要があります。
インナーガレージハウスともなると、間口をぶち抜くような大規模工事になります。
構造上それが可能かどうか、見極めないままに素体を購入してしまえば、目も当てられない事態です。
必ず、町家リノベーションの実績がある工務店に声をかけましょう。
まとめ
町家は、そのままの建蔽率を生かしてリノベーションすれば、現代では難しい希望でも叶えることができる素晴らしい建物です。
古さを生かした風情と、現代人の生活がマッチした面白い空間が作れます。
ただし、思い描いた家を建てるには、不動産屋で内覧・内覧・内覧!&工務店に相談&相談&相談!!が鉄則です。
*1:※細かく言うと、インナーガレージは延べ床面積(建物の全階数を合わせた床面積)の1/5以下であればカウントしないという特例があるのですが、延べ床の1/5 ってどんな小さい車やねんという話なので、気にしません。私たちが建てたいのはスポーツカーが2台入る完全インナーガレージなので…(汗